保護者に対して言うべきではない言葉を覚えておくこと
保護者に決して失礼な態度を取るつもりはなかったのに、保護者からクレームがついた・・・という人もいます。
自分では良かれと思っていったことが、保護者にとってはかちんと来ることもあり、なかなか言葉の使い方というのは難しいものです。
保育士は園児についてこうすることがいい事、こうしてほしいと保護者に思うこともあります。
忘れ物が多かったり、朝ご飯を食べてこなくて元気がない等の様子を見ると、お家の方にしっかりしてほしいと思うこともあるのです。
このとき、「ちゃんと忘れ物がないようにしてください」「朝食は食べてくるのが当然です。食べてこないのは○○ちゃんちだけです」といってしまったら、保護者はうちの事情も知らないくせに・・・と怒ってしまうこともあります。
保護者にお願いしたいことがある、こうしてほしいと思うことがある場合、「持ち物の確認をしていただくとありがたいです」「ちょっと元気がなくて・・・朝食が少ないかもしれません。朝、○○君食べられないですか?」と遠回しに、優しく伝えるようにすると保護者の気持ちを考えた対応となるのです。
ちょっと言葉を考えてみると、相手の気持ちに沿った言葉になります。
発達の遅れがあると直接的に言わない事
保育のプロとして見ていて、この子はちょっとほかの子よりも明らかに発達の遅れがみられるなと思うこともあります。
その時、「発達の遅れが見られる」と保護者に直接行ってしまったら、保護者は傷つきショックを受けますし、万が一専門の医療機関に行き問題がないとした場合、保育士に対して不愉快だとクレームをつけられることもあるのです。
この場合、「今日こういうことがあったのですが、お家でも見られますか?」等、具体的にどのようなことがあったのかしっかり伝える必要があります。
その上で保護者が自宅でお子さんをじっくり見て、なるほどそういうことがある・・と思って相談してくれたら、信頼関係が築かれたことにもなりますし、一緒に解決策を模索することもできるはずです。
さみしそう、かわいそう、愛情不足かな?もNG
保護者は経済的なこともあり仕事されている場合もありますし、毎日忙しく働き、保護者こそ、子供に愛情を注げているのかな・・と不安になっていることもあります。
そこに保育士が園児について「ママと一緒の時間が少なくてかわいそう」とか「いつもさみしそうで・・・」なんていえば、保護者はもっと不安になります。
保護者と一緒にいる時間が少ない、そのさみしさを埋めるのが保育士の仕事です。
ちょっと時間を持ってほしいと思っても、愛情不足だと思う保護者がいても、決してこうした否定的な言葉を利用しないことが保護者との円滑な関係を作る要素となります。
保護者が園児との時間が持てないことに悩んでいるときこそ、「私たち保育士がしっかりフォローしますから大丈夫です」と言ってあげられるだけの余裕を持つことも大切です。